私の頭の中に一つだけ穴がある。
その穴は、大事な場面で効果を発揮する。
“頑張ってやった課題をどこかに置いてきてしまう”
“大事な話を聞いていない”
という効果だ。
その穴のおかげで、私は何回焦ったか分からない。
その穴のおかげで、何回もピンチを乗り越えられるという実力を発揮した。
さて、また穴の効果が出たようだ。
あんなに苛々しながら頑張って問いた数理科学のレポートがないぞ。
おやおやおや。
もはや、焦らなかった。
またやってしまった。
月曜日提出だよな。
数理科学のレポートだもん。
答えは一つしかない問題だらけ。
こんな時、頼りになるのは友達だ。
写すしかない。
一度ちゃんと問いたんだ、いいだろう。
あぁあ、友達がいて良かった。
寝よ。